リハビリを拒否されてしまった時の対応は?

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リハビリを拒否する心理とは?

リハビリは現在の症状を改善し、生活の質の向上を実現するために欠かせないものです。
しかし、介護を受けているお年寄りのなかには、リハビリを拒否する人が少なくありません。
このような場合、介護者など家族はどのように対処するのが適切なのでしょうか。

まずリハビリを拒否するお年寄りの、心理状態を考えてみましょう。
病気やケガで何らかの障害を追ってしまったお年寄りは、自分の障害を受け入れるまでに、心理面でいくつかの段階を経て現状を理解し、受けいれていきます。

障害を受け入れるまでの5つのプロセス

リハビリテーション医学で有名な医学博士の上田敏氏は、障害を受け入れる心理反応は(1)ショック期→(2)否認期→(3)混乱期→(4)解決への努力期→(5)受容期の5つのプロセスを経て行われると提唱しています。

●ショック期

急性期に起こる状態で、自分の身に何が起こったのか分かっていない状態です。
つまり発症やケガのショックが強く、何も考えられない状態といえます。
しかしこの状態はそう長くは続きません。

●否認期

ショック期から抜け出すと、否認期に移行します。
体に何らかの障害が残ることは、とてもショックなできごとです。
このショックから心を守るために、まず現状を認めないという心理状態になります。
この時期はショックを和らげための大切な時期ですが、現状を認めたくない心理からリハビリを拒否することが少なくありません。

このときに介護者などがいくら「リハビリが大切」と説明しても効果は得られません。
むしろ障害を認めたくないという本人の気持ちを理解し、その気持わかるよと共感することが大切です。

●混乱期
否認期が過ぎると、次は現状に対する怒りや悲しみ、気持ちが落ち込むといった混乱期がってきます。

最も介護者とのトラブルが発生しやすい時期です。
怒りの感情を強く抱いている場合、やり場のない怒りを介護者にぶつけられることもあります。
自分は一生懸命介護しているにもかかわらず、怒られたり不機嫌な対応をされたりするので、介護者が精神的にまいってしまうことも少なくありません。
つらい状態が続きますが、本人が現状を受け入れようとしているプロセスであることを理解し、怒りにも共感しましょう。
そして、むやみに怒りを発散させないためにも、感情的にならずに冷静に対処することが重要です。

●解決への努力期
これらのさまざまな感情を経て、いよいよ現状を受け入れようとする気持ちが出てきます。
この時期になると前向きに生きようと努力するようになります。
障害があっても本人の価値は変わらないことを伝え、自分に自信が持てるように励ますよう心がけましょう。

●受容期

そして、障害があっても自分の価値は下がらないことを理解する受容期にいたります。
この時期になるとリハビリも頑張ろうという意欲が湧いてきますから、家族はしっかりと援助しましょう。